※今回はあくまでも、支援者サイドの考え方の話しです。



「困ってる人を助けたい」


「サポートを必要とする人を支えたい」


福祉やボランティアの世界で


よく耳にする言葉。



"支援する人材""支える人材"に価値を見出す言葉は溢れていますが、


私はこれは正解のようで


どこか間違っているように感じています。


もちろん


福祉分野における人材不足の問題は深刻なので


貴重な人材という意味では価値がありますが


生活の困り感を持つ方がいない限り


私たち福祉の人材は不要の価値


になってしまいます。



つまり何が言いたいかと言うと


支援やサポートを必要とする方とその環境にこそ価値があって


私達福祉で働く人材は


この価値を受け止めて次に繋げることが


役割であるのではないかと思うのです。



先日「ロストケア」という映画を観ました。



ネタバレは避けたいので詳細は語りませんが


福祉の世界で働く身としてこれは


とても複雑な心境になったと同時に


数年前の障がい福祉の入居施設であった


殺傷事件を思い出しました。



これはまさに価値の在り処と受け止め方を間違えた一例だと私は感じています。



"誰かの役に立ちたい"


という想いはとても素敵なことです。



ただ、


一方的な奉仕の想いだけで


相手の全てを抱え込んでしまうと


いつか万策尽きて息切れをしてしまう



相手の方の持つ価値をそっと受け止めて


共にその価値を磨き上げて


次の役割の人へ価値のバトンを繋げることが


私達の根幹にある役割ではないでしょうか。